阮咸
阮咸 (ゲンカン) <ルワンシェン>
この楽器は明清楽では阮咸といい、明楽では月琴と呼ばれていた。竹林七賢の阮咸に因んだ名称であるとされるが、二つの様式があり、古式では正倉院に見られるように円形の共鳴胴をもっている。
ここに揚げたものは、正八角形で表裏ともに完全な平面である。
共鳴胴はすべて桐材で作られ、半月と思しきあたりに彫貫の飾りが見えるが、飾りのみで響孔はなく完全に密閉された箱をなす。
長い桿の上に12個の竹製の徽柱が配されているが、この柱は最高1.5センチの高さがあるので、いわゆるBebung効果が可能である。
撥や義甲は用いず、直接右手指頭で弾奏する。
胴内には、琵琶と同様に金属製の響線がある。
楽器の大きさ |
全長92.2センチ 同幅26.0センチ 胴の厚さ3.5センチ 有効絃長65.1センチ |